第1話「エコカー」

ロジーくんちは、車の買い替えを検討中。

お父さんお母さんに代わって、
「地球にやさしい車」について、
ロジーくんが考えてみたよ。

最近、お父さんとお母さんが「車を買い換えよう」って話をしてるけど、その中で『エコカー』って言葉が出てくるんだ。いったいなんだろう?

一般的にエコカーって、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)などの排出量が少ない環境に優しい自動車で、同時に燃費性能にも優れた自動車のことだよ!

エコカーという言葉と一緒に『ハイブリットカー』や『EV車』なんてことも言ってたけど、エコカーと違うものなの?

ハイブリットカーは、エンジンと電気モーターの2つの動力を備えていて、両方を切り替えて走ることができる自動車。EV車は「Electric Vehicle」で、電気自動車のことだよ。

ほかにも、ガソリンより安い軽油を使う「クリーンディーゼル車」「PHV(プラグインハイブリッド)」や「水素自動車」「天然ガス自動車」なんかもエコカーの部類だね。

ふーん、いろいろあるんだね。お父さんお母さんも迷っちゃうね。

日本で一番普及しているエコカーはハイブリットカー。動力の一つにエンジンを使うから、燃料補給はガソリンスタンドでできて安心だね。

EV車も最近では、家庭で簡単に充電できたり、コンビニや公共施設の駐車場などに充電スタンドが整備されて、以前ほど電気切れを心配しなくてよくなったよ。

環境に優しくて、燃費も良くて、安心して使えるならみんな使ったらいいのに、街中を見てみると、まだ普通の自動車もたくさん走っているよね。

エコカーは一般の車に比べて高いからねー。

えー、でも、いい車だったらみんなに使ってもらいたいよ。

だからエコカーを購入したり維持するには「エコカー減税」という有利な制度があるんだよ。

エコカー減税?なになに??

エコカー減税は、燃費が良い車ほど、車検時の自動車重量税が、基準の達成度に応じて減税や免除されるもの。車を買う時の「自動車取得税」や、3年または2年に1度、車の検査をするときに必要な「自動車重量税」、毎年支払う「自動車税」が安くなるんだ。

いいねいいね!エコカーってますますお得だね

だけど、2021年5月からは「30年度燃費基準」(現行の20年度燃費基準より4割ほど燃費改善を求めた目標値)が適用されて、それを達成した車種だけが免税対象なので、新基準の60%を下回るガソリン車やハイブリッド車はエコカー減税から外されるんだ。

どうしてそんなことに?

日本政府が、2020年10月に「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言したんだけれど、自動車のCO2排出量は全体の17.2%(2017年:環境省)と、とっても大きいんだ。

だから燃費基準やエコカー減税が厳しくなるんだね。

時代は急速に脱炭素社会に向かっているけど、電気自動車の価格がもっと下がって、充電が容易にできるなど、インフラ整備を含めた課題を同時に解決していかないと、脱ガソリン車へは簡単には進まないねー。

そうなんだね。自分のライフスタイルや世の中の流れを見て、総合的に判断することも必要かもしれないね。我が家のベストな選択を、みんなで一緒に考えてみるよ!

第2話「5つ星家電ってなんだろう?」

もったいないからといって
家電を壊れるまで使っていませんか?

今回は、省エネの優等生
「5つ星家電」についてお話しするよ!

最近よく「5つ星家電」って聞くよね。家電って冷蔵庫やクーラーなどおうちで使う電気製品のことだよね。5つ星ってなんだろう?

同じサービスや商品を評価する場合に、分かりやすく星の数を使ったニャ。星が少ないと評価は低く、星が多いと評価が高くなるんだ。フランスのミシュラン社が発行するガイドブックでレストランやホテルの評価や格付けをするときに星を使うのが有名だね。

じゃあ、5つ星家電っていうのは、とってもいい家電っていうことなんだね。

家電量販店等で売っている製品の省エネ性能を5段階で表す「統一省エネルギーラベル」に、省エネ性能の高い順に5つ星から1つ星で表示してるよ。

統一省エネラベル

  • ①年度

    本ラベル内容が何年度のものであるかを表示。

  • ②フロンマーク

    ノンフロン電気冷蔵庫はノンフロンマークを表示。

  • ③省エネラベル

    メーカーなどがそれぞれの製品の省エネ性能をお知らせしているものです。

  • ④年間の⽬安電気料金

    エネルギー消費効率(年間消費電力量等)を分かりやすく表示するために年間の目安電気料金で表示。電気料金は、公益社団法⼈全国家庭電気製品公正取引協議会「新電力料金目安単価」から算出。

  • ⑤多段階評価

    多段階評価基準は市販されている製品の省エネ基準達成率の分布状況に応じて定められており、省エネ性能を5段階の星で表示する制度です。省エネ性能の高い順に5つ星から1つ星で表示。トップランナー基準を達成している製品がいくつ星以上であるかを明確にするため、星の下のマークでトップランナー基準達成・未達成の位置を表示。

省エネ性能の評価ってなに?

例えば、照明として使う白熱電球とLEDを比べたら、LEDの消費電力は白熱電球の20〜25%、寿命も白熱電球はおよそ2,000時間に対し、LEDは40,000時間と長いんだ。

すごい!ぜんぜん違うね。これならだんぜんLEDがいいや!他にはどんなものがあるの?

最近は地球温暖化で夏が暑くなって欠かせないエアコンもそうだよ。性能や機種、年数によっても差があるけど、20年前の古いエアコンを最新のものに取り替えたら、月々3,000円、年間で36,000円も電気代が安くなったという話もあるそうだよ!

うわー!ボクの1年分のお小遣いよりもだんぜん多い!

2019年3月時点で、電気冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコン、トイレの電気便座、ジャー炊飯器、電子レンジなどが対象になってるよ。

毎日使うものばっかりだね。

そうなんだ!毎日使うからこそ、省エネ性能に優れた家電に買い換えることが電力の消費を減らし、CO2の発生を減らし、地球温暖化の防止につながるんだよ!

その家電の目印が、星のついた統一省エネルギーラベルだね!よーし、ボクも家の中の家電が5つ星家電かどうかチェックして、もし、そうじゃなかったらお父さんやお母さんに言って、買い替えてもらうよ。

「もったいないがもったいない!」もったいないと思って古い家電を買い換えなければ、逆に電気代がもったいないってことだニャ!

5つ星に買い替えて電気代が安くなったら、お小遣いアップをお願いするぞー!

ニャニャッ!?

地球温暖化も防げて、お小遣いもアップできる一石二鳥!

だめだこりゃー。